瀧


みどりをつらぬきはしる蛇、
瀬川ながれをはやみゆき、
ゆめと流れて瀧はおつ、
たうたうたる瀧の水音、
音ねなみさえ、
主も遠きより視たまへば、
銀しろがねの十字をかけまつる、
我しもひとり瀧水の、
若葉に靴を泳がして、
念願せちに涙なんだたる、
念願せちに涙なんだたる。



青空文庫より引用